2007年02月05日

笑顔の怖さ

土曜・日曜と、立て続けに「その笑顔はどーなんだろう?」と思うことがあった。

表情というのは、世界各国万国ほぼ共通であり、笑顔というのは基本的には嬉しい時とか楽しい時とかに表出される感情の表現である。わーい(嬉しい顔)
「基本的」であるからこそ、笑っている人間を見たら人は万国共通で「ああ、楽しいんだな」と理解する。
「万国共通で基本的」であるからこそ、文化や文明が違っていてもある程度のコミュニケーションをとることができる。

一方で人間というのはとても複雑な感情を持っている生き物のようで、
「もう笑うしかないじゃんわーい(嬉しい顔)たらーっ(汗)
といった状況下でも笑うことがある。
当然そんな時は実際の感情とは裏腹な表情であるのだけれど、本人がそういう状況下なんだと自覚している時はまだマシなんだろう。

怖いのは、泣くとか怒るとか、そういった負の感情を出せずに笑っていることじゃないかしら?って思う。




ウチの元不登校児2号が不登校真っ只中にいて、希望の光のヒトカケラも見つけられずにいた頃、彼は感情を出さない子どもになっていた。
いつも静かだった。
笑う時も、泣く時も、静かだった。

ある時、長男1号の友達が家に遊びに来た。
3人でTVゲームをやっていた。
というよりも、1号と友達がゲームをやっているのを2号がニコニコしながら見ていた。
たまに2号がコントローラーを手にしても、とってもつまらない場面で、とか、1号と友達が「休憩しよう」と言った時とか・・・
私はそんな様子を後ろで見ていて
「2号はこんな状況が楽しいんだろうか?」
と思った。

そして、ニコニコしながらTV画面を見ている2号に聞いてみた。

「あなたはそれで楽しいの?」
バッ!と振り向いた彼はポロポロ涙をこぼしながら叫んだ。

「楽しい訳ないじゃん!」

・・・・・・・・

これにはビックリするよりも、唖然・呆然となってしまった。

なんだそりゃ・・・フリーダイヤル
たった今までニコニコしてたじゃないか・・・目
いったい何なんだ、どーなってるんだコリャ・・・がく〜(落胆した顔)

でも私には判るんだ。
彼は「どーして良いか判らない」のだ。
というよりも、どーして良いか判らないということも本人には判っていないんだ。
決して快い状況下では無いのだけれど、こんな時は微笑むのだ、と彼の脳は学習しているのだ。
「笑うしかない」と本人自身がそう思って、自覚して微笑んでいるんじゃないんだ。
当然のこと、楽しいから微笑んでいるのでは決してないんだ。

週末に見た二つの場面には、まさにそんな笑顔があった。

そんな笑顔の怖いところは、本当の心の中は負の感情でイッパイになっているのに、それを表出していないということだ。
忙しい大人の脳は、物事の理解をする際についついショートカットをしてしまう。

笑顔=楽しい時の表情

笑顔というものが「万国共通で基本的に楽しい時の表情」であるが故に、一緒にいる子ども達との関係が良好なものであると理解し、楽しい時を過ごしていると理解する。

でも微笑んでいる彼等はすでにイッパイイッパイなんだ。
彼等の脳は問題を解決できずに仕方無く、周囲にとって一番無難な印象を与える表情である「笑顔」を選択したのではないだろうか。

そんな笑顔の果てには、いったい何が待っているんだろうか。

そんな脳の中の神経伝達物質のネットワークを強化してはならないと思う。

彼等にとってのこんな笑顔は、彼等にとってはコミュニケーションスキルと呼べるものなんだ。
こんな笑顔が、彼等が環境に順応しようとした結果手にした技術なんだ。

小学校の1年や2年で、なぜ泣くのをガマンするexclamation
なぜ今、この状況下で笑おうとするんだexclamation
なぜそれ見て、誰も不思議に思わないんだ・・・
なぜ「アノ子は絶対に泣かないよ」なんて、まるでそれがエライことかのように言うんだ・・・
なぜ「笑ってるから大丈夫だと思った」なんて能天気なことを言ってんだ・・・

なぜ私は呆然とすることしか出来なかったんだ・・・バッド(下向き矢印)
posted by チャマ at 23:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 不登校を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
涙がでました。
楽しいわけないじゃん、、、、
どうしていいかわからない、そのことがわからない、、、
うちの不登校息子も割合穏やかに、ニコニコすごしているけれど、それは2号さんと同じにこにこなのかしら、、、、
Posted by piashiri at 2007年02月27日 22:39
piashiriさん、いらっしゃいませ。

ニコニコしてて穏やかだからって全部が全部こーゆーニコニコじゃないと思いますよ。
不登校の子どもがみんなこーゆーニコニコくんって訳ではもちろんないですし、ココに書いたニコニコくんの一人は不登校ではありませんしね。
彼等は自分の感情を素直に表出することに極端に自信がないんだろうって思います。自分自身に自信がないのかもしれませんね。
そのクセ小さなことをバカにする傾向があるかなぁ、って思います。自信がないからこそ、自信回復の一攫千金というか、目立ったことをして自信回復したいという無意識が働くのかもしれませんね。そうしている限り、自信もつかないんでしょうけど・・・
人間は誰でもそんな面を持っているんだろうって思いますが、2号も含めて「ソコでなぜニコニコ???」って思いました。
Posted by チャマ at 2007年02月28日 00:22
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