2006年10月20日

踏み込んではいけない領域

先日、いじめから不登校になり現在うつ病で通院・入院をしている生徒との接し方が判らないもうやだ〜(悲しい顔)という相談のお電話を頂いた。
ご自身のお子さんではなくて、仕事の上で関わることになったのだそうで、困っていることはお察しするものの、「なぜ私に?」という困惑がかなりあった。

だってさぁ、あたしゃタダのおばちゃんな訳よ。
そりゃ息子が5年も不登校してりゃぁいろいろと勉強もしたりはしたものの、他者様のお子さんについてはオイソレと何かを言えるだけの知識がある訳でもなく、そんな責任を負えるような立場にある訳でもなく、増してや「うつ病」という病気に対応できるような知識も立場も持ち合わせてはいない。
電話を下さった方は「不登校・・・と言えばチャマさんチね。」ってなカンジだったのかもしれない。

根がお節介だから頼られることは嬉しいことだけど、モノには限度というか程度というか適材適所というか、そーゆーモノがあるだろうに・・・ふらふら
少なくともこんな相談は「専門家」にするのが宜しいかと思われる。

私に言えることは、極々一般的な知識しかない。




いじめから不登校・・・
そう聞かされると、どうしても何とかして助けてあげたいと思ってしまう。
ホラ、根がお節介だから・・・わーい(嬉しい顔)あせあせ(飛び散る汗)
電話を下さった方も同じ思いだったようで、知っている限りのことを私に話してくれた。
ヒドイ話だった。
いじめをする子ども達、それを知ってか知れずか放置する学校、子どものそんな現状に気付かない家族・・・もうやだ〜(悲しい顔)もうやだ〜(悲しい顔)もうやだ〜(悲しい顔)
うつ病になってしまった子は母子家庭で、必死に現状を親から隠そうとしていたんだろう、ということが想像できた。
どこにも逃げ場が無くなったとき、彼女は違う世界に逃避しようとしたらしい。

それでもその生徒は「学校に行きたいって言っている。」のだそうだ。

電話を下さった方も「なんとか学校に行かれるようには出来ないものだろうか?」と言った。
学校はもちろんのこと、役所や県に働きかけをしている最中らしいということだった。
彼女が学校に行きたいと言っている以上、それを受ける「器」が必要なのだ、とも言っていた。

理想の器が出来上がったとして、そこに彼女が納まったとして、本当に彼女はそれで幸せなんだろうか・・・
今はともかく、この先まで、彼女は幸せなんだろうか・・・

やってみなくちゃ判らないじゃない、と言われたけど、そりゃそうだ。
ダメだったらまたその時に考えるしかない、とも言われたけど、そりゃそうだ。

でもその子はうつ病なんだ。
ダメだった時ってのは、最悪の事態までをも想定しなくてはならないんじゃないんだろうか。
万が一そうなった時、いったい何を考えるというのだろうか。
その万が一は未遂だったとはいえ、すでにもう1回あったじゃないか。

私に言えることは、タダタダ「まずは病気を治すことが最優先だと思う。」ということだった。
でもそれが正しい判断なのかどうかすら、私には判らない。

「学校に行きたい」と訴えるうつ病の子は、自分の理想の学校という器に納まれればうつ病は治るんだろうか?
そんな器が彼女の残り半分となった在学中に出来上がるんだろうか?

やってみなくちゃ判らない。
私の信条みたいな言葉だ。
でも、それじゃダメなんだって時もあるんじゃないんだろうか。。。

うつ病ってのは気分障害だ。
糖尿病とか高血圧のように、なりやすさが遺伝する病気であることにはほぼ間違いがないらしい。
遺伝と環境の影響が組み合わさって脳に病気の原因ができる。
そこに心理的なストレスなんかが引き金になって気分障害が発症する。
脳内のモノアミンという神経伝達物質の、おもにセロトニンとノルアドレナリンが現象するのがうつ病で、増加するのが躁病。
(ちなみに、手元の本で見る限り、気分障害によって機能障害が起こると推定されている脳の位置の中には扁桃体が含まれている。扁桃体が壊れると快・不快の判断がつかなくなる。)
前頭葉の脳梁膝下野という部分の血流量と糖の代謝率が変化しているという報告もあるそうで、うつ病はそれらが低下しており、この領域の神経活動が低下しているらしい。

うつ病の人が「がんばりたくてもがんばれない」のは、がんばれない体だからなんだ。
全然痛くないのに靭帯が伸びた足に体重を乗せられないのと同じように、体が機能障害を起しているからなんだ。

伸びた靭帯を治療しながらソフトボールの練習をしたところで、上手くもならなければ怪我も治らない。治らないどころか余計に悪くしていただろう。
接骨院の院長に「まだ?」「ねぇ、まだダメ?」としつこく聞いていた私の膝は、治療が終了した今もまだおかしなことになっている。
終了直後はとってもイイカンジだったのに・・・
「適度な運動をしながらのリハビリ」ってのをいいことにガンガン使い捲くっていたツケを、多分一生払わなければならないんだろうって思う。

「学校に行きたい」と言っているうつ病のその生徒にとって、もし今「理想の学校」が目の前にあったとして、学校に行く事はいったいどうなんだろうか。
私の膝のようなことにはならないんだろうか。

うつ病を治すことと、学校に行かれるようになることと、学校が変わることと、学校に通う生徒達が変わることは、基本的にはそれぞれみんな別の問題だと私は思う。
それらをまとめて一発で何とか改善しようとすることは、まったくもってムチャクチャなことだ、そう思う。

周りの人間が学校やら役所やらに抗議し、調査・改善を要求することは、まぁ宜しいんだろう。場合によっては(ウチみたいに!)不登校を長引かす大きな要因にもなりかねないことだと思うけど、この生徒の場合は断固抗議すべきだと思う。
でも、それとこの子自身の問題の解決とは、まったくもって別なのだと思うよ。
いじめはきっかけであって、うつ病という病気の要因?原因?はこの子が持っているものなんだろうからさ。
私がこれ以上膝を悪化させないように注意して日常生活を送るのと同じように、この子も今のうつ病を治した後、再発しないように注意しなくてはならないんだろうからさ。
それは周りが注意するんじゃなくて、自分自身が注意しないといけないことなんだろうからさ。
その中に「悪化させる可能性が高い環境を避ける」というのがあっても良いんじゃないんだろうか。
「学校に行かない選択」というのもあって良いんじゃないんだろうか。
それでも「学校に行きたい」というのなら、それなりの覚悟と準備と訓練が必要なんだと思う。

うつ病ってのは特別な病気じゃない。
その強弱はあるのだろうけれど、一生の中で6人に1人がうつ病にかかってるんだそうだからね目exclamation×2

うつ病の人に「がんばれ」と言うのは「死ね」と言っているのと同じだ。
それでも私は言いたい
「ガンバレexclamation×2
心の中でそう言いつつ
「まずはうつ病を治すことじゃないかしら」
と、電話の主には言い続けた。

だって、そこは私が踏み込んで良い領域じゃないから。


にしても・・・

がんばりたくてもがんばれない=うつ病
行きたくても行かれない=不登校

似てる・・・・・
しかも私が登校拒否してるっつーんだから、なりやすさも遺伝してるって訳だしなあぁ・・・わーい(嬉しい顔)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)

だとしたら尚のこと、2号が元気に学校に行かれることは、やっぱり良かったって思うな。
不登校が病気だろうが何だろうがどーでも構わないけど、病気だとしたらその病気と上手く付き合っていけば宜しかろう。
もしガンになったら温存療法にしてくれと常日頃言っている私としては、そう思う。

にしても、今回ばかりはがく〜(落胆した顔)でした。
posted by チャマ at 13:06| Comment(0) | TrackBack(0) | いろいろ考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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