2006年01月02日

紋切り型の落とし穴

ken師匠のエントリ『交流仮面』http://araiken.blog8.fc2.com/blog-entry-234.htmlに出てきた「紋切り型」という単語が、私の中で「そうそう、これこれ」とマイブームになった。
決して初めて出合った単語ではないのに、なぜ今更マイブームになったかと言うと、それは私の中の「なんとなく」を的確に表現しているモノだったからなんだろうって思う。

どこのブログだったなかぁ・・・思い切り忘れてしまったんだけど、こんな内容の記事を読んだ記憶がある。
世間とか常識とかフツーといったモノの中ではマイノリティである存在の、でもそのマイノリティな世界の中でのある意見なり人間なりが、時間の経過や数の増加によってその世界の中でのマジョリティになる

ぶっちゃけて言えば、不登校社会の「学校なんて行かなくても良いのだ、無理しなくてもいいのだよ、フツーってナニよ、学校や社会がおかしいのよ」というような、ある意味不登校社会(ってヘンな言葉だけど)での常識的意見、なんてことでもある。
登校支援なんてしようとすると、「なにやってんのよ!親の価値観を押し付けるんじゃないわよ!」なんて言われてしまう。
更には「学校とはナンゾヤ」なんていう講義まで聞かされてしまう。

私にしてみたら、そんな不登校支援者達にこそ
「なんでそんなに学校に行かないことに拘るのだ?」
なんて思えて、世界の七不思議以上の摩訶不思議以外の何物でもない。
「学校なんて・・・」とか言ってるアンタ達の方が、よっぽども学校に拘ってるじゃないのさ。
早く卒業しなね、なんて思う。

でも、こんな風に思うことを表現するときに、マイノリティとマジョリティという分類ともチト違うって思った。
確かに不登校支援をしている方達のそーいった考え方というのは、不登校というマイノリティな社会の中でのマジョリティではある。
でも「それって違わね?」って言いたい時に使う言葉じゃない。

そんな時には「紋切り方」という単語がぴったりだ。
ウン、しっくりくるなぁ・・・

で、「そうそう、これこれ」ってカンジで、今の私のマイブームって訳。


「紋切り型」と言うと、常識とかフツーに沿った考え方、なんてことだろうって思いがちだけど、それは違う。
常識とかフツーなんてことを批判したり否定したりする側にも、紋切り型はあてはまる。
少数派を自認している人間が、多数派に対して「ナニやってんだか」と思った時点で、それは「紋切り型」の視点だ、ということだ。
自分が持っている紋から外れている人間やらモノやら現象やらに対して、「それは違います」と思うことなんだから、自分の紋で切っているってことだよね。
ken師匠がそのエントリでよく書いている「多種多様を認める」ってことは、「紋切り型」と真逆に位置しているんだろうって思う。
そして多種多様を認めろ、って言う時、常識とかフツーという種や様を認めることも含まれる。
「ナニやってんだか」ではなくて、「そーなんだ」と思ってこそ、多種多様を認めるってことなんだろう、なんて思う。
イヤイヤ、本当に多種多様を認めた人間だったら、何も思わないのかもしれない。。。

ってことは私も、紋切り型の人間ってことになるんだろけど・・・

学校に行かないことを認めろと言う時、学校に行くことも認めるべきだろうって思う。
執拗に学校という存在にダークなレッテルを貼る必要なんてない。
そんなことしなくたって、すでにダークなんだからさ。
とは言いすぎか、でもグレー・・・くらいだったら当たらずとも遠からず、でしょ?
ところが不登校支援をしている方達は、学校に行くことだけじゃなくて、学校の成り立ちや歴史や存在や、挙句には社会すらも否定したりする。

言っていることは解らなくは無いのだけれど、お気持ちは重々解るのですけれど、私はこういう不登校支援の「紋切り型」が気に入らないのだ。
不登校支援などに限らず、学校とか勉強とかに対する紋切り型の考え方が蔓延していることが気に入らないのだ。

勉強しなさい!
学校に行きなさい!
がんばりなさい!
一生懸命やってごらんなさい!
集中しなさい!
最後まできちんとやりなさい!

これらはすべて「育児書」では「禁句」とされている言葉だろう。
第一命令形だしね。
それよりは、自分から「勉強しようかな」「学校に行こうかな」「がんばってみようかな」「一生懸命やってみようかな」「集中しよう」「最後までやり抜くぞ」と思わせるように、イワユル自主性に任せて、というか、そういう気持ちに持っていくような「言葉掛け」とか「待つこと」とか「誉めること」というようなことを「親はしなさい」と書いていることが殆どだろう。
そーゆーオマエが命令形かよ、とは誰もつっこまない。
「自主性」なんてことを延々書いている傍から「こんなこと言ってはいけません」なんて書いているヤツの言うことなんて、誰が聞くかい!
という訳で、私は育児書の類が大嫌いだ。

アレ?話が反れた?猫

紋切り型の考えの底辺を支えているものは、紋切り型の「ものさし」なんだろう。
この「ものさし」というのも、ken師匠の受け売りなんだけどね。

勉強しなさいという親はより良いテストの点を望んでいる、というような紋切り型のものさし。

かのイチローは、数年前のTV番組で野球少年達にこんなことを言っていた。
「みんなは勉強嫌いだろ?野球の素振りもあんまり楽しくないよね。
 でもさ、勉強をやった後の素振りは、すンごく楽しいゾ!」
チョットちがうような気もするが、彼は勉強が嫌いだからこそ勉強をしたのだそうだ。
大人になればそんなことは山ほどあるだろうから、あえてキライなことをやったんだそうだ。
それは鈴木一郎少年の考えなのか、チチローの考えなのか、モノの本ででも読んだのか、誰かに教えられたのか、どこからそんな考えになったか判らないけど、とにかくイチローが勉強をした理由は決して「テストの点」のためではなかった。
結果としてテストの点が良かった、のかもしれないが、そこまでイチローは言ってなかったと思う。

私は子ども達に「勉強しなさい!」と言うけれど、それは「テストの点」のためではない。
イチローほど奥深い考えがあってのことではないにしろ、嫌なことだからこそ「やりなさい」と命令形で言う。
やるからには自分が決めたところまで「最後までやりなさい」と言う。
嫌なことを早く片付けたかったら「集中してやりなさい」と言う。
途中でダラダラし始める子ども達に「がんばりなさい」と言う。
「お母さんの説明は長くてヤダ」なんて言った日にゃぁ、
「だったら学校でちゃんと身につけてきなさい!お母さんになんて聞かなくても済むようにすればいいじゃない!」と言い放つ。
不登校息子がそんなことを言った日にゃぁ、
「だったら学校に行けばいいんじゃないの?!文句言う前に学校行け!」と言い放つ。

我ながら、鬼婆だ、って思う。
不登校息子なんて、とっても悲しそうな顔をする。

でもね、そうやって最後までやり抜いた時の子ども達の顔は、自信に満ち満ちている。
たった一度、そんな勉強をしたからってテストの点なんて増えないだろうし、学校だって行かないだろう。
でも、こういう経験をすることこそが私は大切だって思う。
そして、そんな時の自信こそが、自主性の源なんじゃないのかなって思う。
のべつ幕無しこんなことを言ってたら、子どもも自分もボロボロになってしまうだろうなんて思うけど、のべつ幕無しノンベンダラリンと自主性に任せるのは、のべつ幕無しに命令形で子どもと接することと同じな紋切り型だって思う。
いつも書くけど、何事もホドホドにネビール

紋切り型というのは、要するにマニュアルってことなんだろう。
マニュアルがあるって、ホント安心だ。
答えを見ながら冬休み帳をやるのと同じだしね。
間違えることはまず有り得ない。

でも本当に力をつけたいと思うなら、答えなんて見ちゃだめだ。
ウチの2号の冬休み帳なんて、チョーテキトーに作られててビックリだ。
  「□に当てはまる漢字を書きなさい」
  第1問 便利なキカイ。
辞書を引かないと書けない2号クンは、これには困った。
「おかーさん、キカイってさぁ、機会じゃないってぇのは意味を読んで解ったんだけどさぁ。
 機械って書けばいーの?それとも器械のほう?」
・・・・・
「問題を作った人じゃないと解んないよねぇ…
 つーか、どっちでもいーよ。どっちも正解だから。」ふらふら

休み帳の解答はおとーさんが隠したんだけど、私はこの問題の答えが見たい。
もし「機械」か「器械」のどちらか片一方だったら・・・・・
思い切り息子達と問題を作った人間をバカにしてやろうわーい(嬉しい顔)

ああ、息子達よ、「小学4年生で習う漢字の勉強」というものさししか持っていない人間は、こんな紋切り型の問題しか作れないのだよ。
こういう人間にはならないように、おかーさんも気をつけるけど、君達も気をつけるのだよ。

とは言え、知らず知らずのうちに「自分ならこうする」と考えて他者を見てしまう人間様のことだから、紋切り型からの脱出は容易ではないんだろう。
でも、気をつけるくらいのことは出来る筈だ。よね?
posted by チャマ at 02:23| Comment(1) | TrackBack(0) | 不登校を考える | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちょっとお酒飲みたい気分だったんだけど、正直一人で行く気分じゃないし付き合ってくれる人もいない・・・なんで?!
Posted by 一及美 at 2006年01月14日 04:45
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